2006.10.29 未履修問題
今や岩手県が、全国へのニュース発信源として大注目。
ご存知、「高校での単位未履修問題」です。

これだけ広い全国で、
ぶっちぎりトップの未履修学校数。
そりゃ、これだけ広い県なんだから、相対的に多いでしょ?
全県的に意思の統一が図られてるのだとすれば、だけど。

はっきり言って、他の県じゃまだまだあるんだと思う。
ただ、こういうところで岩手県民の素朴さというか真面目さというか、
正直なところが出てきたんでしょう、ばれてしまってから。

取材なんか断ればいいのに、お人よしの岩手県人は皆受けちゃってます。
学校は公立私立を問わず複数が、生徒から塾の先生から、生徒の下宿先のおばちゃんまで、
純朴で嘘のないコメントが欲しいマスコミの、格好のターゲット。
新聞もテレビも、「地方の名門・盛岡ほにゃらら高校が・・・」と
一斉に集中砲火。もう見てられないね。

ワイドショーじゃ、「岩手県の大学進学率は全国で下から二番目で」
「予備校や塾が不足して仕方なく」という結論付け。
司会者は「どんな理由であれ許されない。教師の怠慢だ!」と断罪。
それは正論だから、誰も何も言えないわけで。

こういう締めくくりって、結局「大学進学率が低くて県単位で国の意向に背いては見たけど、一向に学力の上がらない岩手県」っていう
印象を与えるに尽きるし、
教師もバカなら生徒もバカ、っていう最悪のシナリオに乗せられてしまったわけだよね、まんまと。

教育って何しろ投資しなければならないものだし、
そこには背景として、経済格差が確実に存在する。
「予備校が無くて地方は受験に不利」って、現実問題だし、
何しろ私学優位の都会とは、教育環境があまりに違いすぎるわけ。

そして何より・・・
高校が悪いと一言で言い放つけど、岩手で良くないのは、
その下の「義務教育のボトムアップ」だと思う。
岩手の中でも、進学に対する意識って地域差があるし、
そういうひずみに目を向けずに、高校の段階で一気に学力を上げなくちゃいけない現実に、既に制度疲労があるんですよ。

県立一関第一高校が、中高一貫教育をはじめるという。
この四国4県分の広さと評される県で、ただ一校ですよ!?
一関市は、岩手の端、限りなく宮城県な一都市。
人口が集中する盛岡市でこういう動きが無いって、誰もおかしいと思わないのかね?

昔、こんなことを言った先生がいた。
「岩手の学力レベルを上げたら、みな都会の学校に行って人が残らなくなる。だから岩手県は学力を上げないんだ」
また、こんな先生も。
「岩手の受験ではここまで求められない。だから、これ以上はやらなくていい」
他にも、したり顔でこういう先生も。
「教科書さえやっておけば、それ以上は必要ない。」

そういうツケが、進学校へ響いているとは、言えないか。
決してそういう先生ばかりではないけど、
岩手の教育レベルを上げられないのは、他でもなく先生自身の体質であり、傾向であり、影響である。
何しろ、岩手県以外の学校では、義務教育の時点で「全国レベルでの教育」を意識して実践しているんだから。

岩手県から首都圏の有名私立大学へ進学している人の多くが、指定校推薦枠を使っている事実を、どれだけの人が知っているだろうか。
まともに受けて、すんなり門戸を開くほど、東京のレベルは低くない。

国立大学しかり、岩手県の教育レベルでは、とても容易く太刀打ちできる環境には無い。
結果、岩手にありながらも経済格差による教育レベルの差は歴然。
教育投資の難しい家庭に生まれれば、レベルの低い教育を受けて進学などままならない。
岩手県の低い大学進学率の理由は、経済的な問題の上にある、
義務教育レベルと教員の意識の低さにあるのだ。

昔の盛岡(岩手)って、本当に事件とか事故のないところで。

強いてあげれば、「ほにゃらら山から熊さんがコンチチハ」とか、
「なんとか町の○○さんのウチで、珍しい花が咲きました」っていう
微笑ましい(?)ニュースしかなかったわけです。

ところが、過去が実際そうであったのか、
あるいはニュースにならないように闇に葬られてきたのか、
または治安が乱れてきたというべきなのか。
ジャーナリズムらしきものが、日々垣間見られるようになってます。
最近よく目に付くのは、新聞では毎日と朝日、
そして盛岡二大ニューズペーパーの一角「盛岡タイムス」!

勿論、「これは違うかも」って思うところもあるんだけど、
そういう意識を喚起させるところに、
書き手の問題意識であったり、使命感のようなものが見て取れるんだよね。

しがらみって、やっぱりどこにでも存在すると思うんだけど、
情報を読み解く力、いわゆる「メディアリテラシー」って
地方ではあまり定着してないし、理解されてないから、
しがらみのままに放たれた報道って、
狭い地域の世論を左右しちゃうんだよね。

速報性で言えば、やっぱり岩手日報にはどこも及ばないんだけど、
次長、あの新聞が岩手県をさすときに「本県」っていうのが苦手。(笑)
だってさ、県の当事者が意見を述べるときならともかく、
新聞社は一民間企業なんだから、本体をさしおいて「本県」はどうなんだろうか?

そんな岩手日報がWEBで展開中の、「みんなのアンケート」に注目してみた。
今月(平成18年10月)から実施のテーマは、「岩手公園、これからどう呼びますか? 」

盛岡市が「盛岡城跡公園は愛称で、新名称ではない」と言い続けているにもかかわらず、
「盛岡市、岩手公園の新名称を決定」と表記した岩手日報が、このアンケートを実施しているのが、まず興味深い。

少なくとも、多くの市民に支持されているとは言いがたい「盛岡城跡公園」の、名。
岩手公園への愛称制定を強行決定したかに見える盛岡市が、
この期に及んで後追い検証されるとは、誰が想像したでしょうか。
もう、ほっといてあげて下さい。(笑)

少なくとも部数や売上によって、
数多くの岩手県民に支持され、信頼されている新聞の強みは、
一つの県の世論を動かすことの出来る「稼動力」なのかも知れない。

ただ、「新聞の一般読者」と「新聞社のWEBの閲覧者」とは、
必ずしも一致しないってのが、重要なポイントなんだよね。

これらは紙上でリンクしてるんですか?
岩手日報読者の方。