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2015.08.09 苦肉の百択
賛否両論の「盛岡ブランドポスター総選挙」
私ならこれを選ぶ、という一作品をご紹介したいと思う。

岩手山の写真を背景に、
「岩手山が富士山に似てるんじゃない」
水面に映った逆さの岩手山に
「富士山が岩手山に似ているんだ」の逆さ文字のコピー。
この作品は、割と好きだ。

他人様の思いを勝手に分析・解説をするほど野暮なことはないが、
この構図でもっとも強く描かれているのは
盛岡の言葉で言うところの「おしょしがり」、
つまり「恥ずかしがり屋」な盛岡の市民性だ。

朝な夕なに仰ぐ岩手山を、(強く表明はしないけれど)誰より誇らしく思っている。
しかもその思いは「南部片富士」の別名の域ではなく、「本家・富士山」をも凌ぐ。
内心を表立って言うことへの遠慮から、
逆さ富士よろしく水面に映った逆さ文字の、さらに別の文字で表現する。
文字サイズも他のポスターに比べると控えめでおとなしい。
あくまでも主役は岩手山であることを意図している。
そして水面に映る岩手山の風景は、さほどメジャーではなく、
正直、この撮影場所は市民でもなかなかわからない
これが「ひねり」だ。

それでも、「似てるんじゃない」とまで空高く記したのは
この市民性にしては、相当に思い切った勇気である。

「世界に知られた日本最高峰」への慎みと、
それを越える存在感が市民にもたらす自負。
「暮らしの中の風景」がブランド力を持つのなら、
これが「もりおか暮らし物語」を一番如実に表現しているのではないか?

「憚りながら静岡・山梨の皆さんには申し訳ないが」という断りと
「富士山を讃え、長らく片富士を称してきた事実」
「しかし今だからこそ逆の立場で言わせてもらう」
といった思いがこの行間に盛り込まれているわけだが、
万人がこれを読み解けるのかどうか。

手前味噌をあえて言上げしない市民が
備前富士、讃岐富士など、全国にある「●●富士」の麓を代表して
各地に共通する熱い思いを言葉にしたのが、このコピーだろう。
そういう説明ができるのが、この一作品だけだった。
しかも実際、富士とは名ばかりで、
富士山に似ている「郷土富士」は少ないのである。

盛岡ブランドポスター、
この町が嫌いで、もしくはどうでもよくて、
そんな人たちによってこれら100作品が全て創られたとは思わない。

秀峰は言わなくても判るとか、ロゴは2つも要らないだろうとか、
色々気になるところはあるが(笑)
組み合わせとしてはこれが一番ではないかと。

「盛岡ブランドポスター総選挙」の投票は、8月31日まで。
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